April 16, 2007

品質は工程で作り込む

4月から今までの担当者の後任として、ある特定顧客の品質改善プロジェクトのリーダーにアサインされたのですが（私の部門のファンクションからは逸脱しているのですが、弊社のTOP1とTOP2から呼ばれて直々に言われたので回避できず。笑）、その関係で思いっきり忙しくなっています。ということで、今日は基板メーカーさん訪問のため通常よりも早く香港を出発し、長安の工場と恵州の工場を訪問してきました。

このプロジェクト、かれこれ1年半続いていて未だに目標を達成できないのですが、その原因の半分以上が基板メーカーが責任の不良。回路上のラインの欠けや断線なのですが、それを水際で食い止めるために目視検査を200％（全数検査を2回行うこと）やってもお客さんの処まで洩れていってしまいます。というのは、レジストを印刷した後に配線の欠けを目視で検査するのは非常に困難だから。。。

それでも、しないよりはマシなので継続していましたが、この水際で抑えている間に工程の改善をしてると思いきや、全然出来ていなかったもようで、改善計画を見せろと言っても出てきませんでした。「品質は工程で作り込む」のであって、決して検査でつくるのでは無いのですが、弊社も含めて何か問題が起きると検査を強化するだけで、「次工程はお客様」という概念の元、工程改善に取り組んでいるのが少ないのが気になります。その辺、基板メーカーでも語ってきましたが、どうなることやら。

Posted by tom at 11:56 P | from category: 仕事関係 | TrackBacks
Comments

ぱーたい:

究極はパターン設計からしないと無理ですもんね。これ基板絡みのお仕事ではなかなか難しい･･･。

成形、金型、組み立ては結構作りこみができるのですが、基板はなかなか･･･

現在のお仕事+新規立ち上げの際の作りこみの新しい基準というか流れが必要ですよね(-""-;)
(April 17, 2007 04:21 P)

ムギタです。:

トム様
一応、専門と言えば専門なので。
つまりはエッチング過多か、印刷不良って事ですね。エッチングする前の印刷不良かどの工程で発生してるか？がポイントです。
また、そもそもの銅箔が一定で均質なの？と言うのも中国では怪しい。
ピン間何本くらいの基板ですか？。
単純に言うと線幅を太くすれば、エッチング不良によるパターン切れはある程度防げますが、どの工程で発生するかによりますね。
基板の電気的チェックを行うか、X線検査。
方法はありますけど、それにかかるコストを誰が負担するかですね。
(April 17, 2007 08:44 P)

心配性のムギタです:

追伸
検査では、不良品を除くだけであって不良品を減らすのは工程での作りこみですね。
しかしながら、トム様の勤務先ではプリント基板を作っているわけでは無いので、検査コストをかけて、不良品を除くしかないと言うことですね。
つまり、お客様の認識とトム様の勤務先が果たすべき役割。そして検査に対するコスト、QCのコストを誰が負担するの？ってのが本当の問題なのかな？
(April 17, 2007 08:50 P)

ムギタです。:

トム様
いっそ,トム様の勤務先で基板の内製化をしちゃったらどうですか？。お話を聞いてると需要はかなりありそうですね。
人材がいないのは別としても・・・・・・・・
埃によるエッチング不良は日本ではまず考えられないし、ブルガリアの基板（東欧のブルガリアにある、ネットで受け付け,海外発送OKの特急基板屋さん）でもそういうことはないです。
まあ、いっぱい作って検査ではじけばいいじゃんって考え方なんでしょうね。それでもコストがペイするうちはいいのかな
(April 18, 2007 09:55 P)

tom:

むぎたさん、いやぁ〜、うちの技術力じゃ無理でしょう（爆）。また基板製造は装置産業なので、初期投資もバカになりませんしね。
(April 19, 2007 08:09 P)
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