July 26, 2005

生産革新の時の中国人の言い訳

生産革新活動をしている時に、多能工化、自律管理、各セルラインの競争原理、などの話をすると決まって出てくるネガティブな言葉が、「日本人なら出来るけど中国人では・・・」という言葉。

確かに転職率が高く会社に忠誠心が無い状況では日本とは全く同じようには行きませんが、日経ビジネス7月18日号の記事に依ると、ソニーEMCS美濃加茂テックの中でデジカメを組み立てている人は日本人ではなく、日系ブラジル人の派遣社員との事。セルラインに配置された彼等は、手際よく40秒に1台の間隔で組み立て作業をこなしているそうです。

美濃加茂テックの社員は、全従業員3800人のうち正社員は1200人で、派遣社員の人が2600人で半分以上の1500人が日系ブラジル人との事。彼等だって正社員じゃないし、ここにいつまでいるか分からない状況の中でもセル生産方式に対応していけているのですから、「日本人じゃないと出来ない」というのは、都合のいい言い訳としか思えません。

その記事の内容をスキャンした写真と一緒に東莞の工場の幹部達に送って「日本人なら出来るけど中国人では・・・というのはタダの言い訳に過ぎない。実際に日本でセル生産を担っているのは日本人じゃ無いんだから！」とコメントしようかと思いましたが、差別発言になってバッシングされるといやなので（何しろ、東莞の2工場合わせて9000人の中に日本人は私1人なので・・・）、まずは香港人の同僚に意見を聞いてからにしようと思っています。

尚、生産革新活動は、おおむね上手く行っています。まあ、優秀な部門もあればそうじゃない部門もありますが。。。

Posted by tom at 11:59 P | from category: 仕事関係 | TrackBacks
Comments

ぱーたい:

改善と継続はなんでも難しいのですが、
製造現場よりは事務系の管理改善が難しいですよね･･･。
こればっかりはホントに意味で自分達でしないとお客さんからは言われませんから(笑)。
よくいうんですよ、
『お客さんにうちの生産管理とか倉庫管理の監査してもらうかお前ら！』って(爆)。
(July 27, 2005 03:16 P)

途夢郷:

YUMINGさん、再びこんばんは。香港人からのコメントですが、CCで入れといたCEOから皆にコメントが行きました。生産革新活動のWeekly Reportを送った後なども、CEOは志気を高めるようなメッセージを発することが多く、私としては仕事がやり易くなっています。TOPの後押しで、皆が途夢郷からの要求を無視出来ない状態になっておりますので。。。尚、今日はネタがないので、そのメールでもブログに載せましょう。
(July 29, 2005 01:30 P)

途夢郷:

パリスさん、再びこんばんは。EU圏、しかも発展国では、生産革新活動は全く根付かないと、ドイツ人と話をしていて思いました。仕事でも生活と同じようにゆとりが尊重される文化の中で、コンマ何秒を削るような改善活動の積み重ねはどだい無理な話です。従って、LVやROLEXなど、付加価値の高い製品じゃないと利益が出ないですよね。尤も、東ヨーロッパの工場を指導する時などには取り入れるかもしれませんが。。。

9000人、没問題です。直接オペレーターの小姐達と話す機会はありませんので彼女達の反応はわかりませんが、下手な中国語を話す変な日本人が最近よく来るな、とでも思っているかも知れませんが。。。（笑）
(July 29, 2005 01:38 P)
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