March 18, 2024
安楽死
土曜日の『報道特集』では安楽死が取り上げられていましたが、スイスでは安楽死が合法であり（正確には、医師など第三者が患者に直接薬物を投与するなどして死に至らせる「積極的安楽死」は禁止されていて、認められているのは、医師から処方された致死薬を患者本人が体内に取り込んで死亡する「自殺ほう助」）、年間約1,500人が利用していて、日本を含めた海外から来て利用する人もいるのだそうです。そして番組ではパーキンソン病を患っている64歳の日本人女性が亡くなるまでを放送していましたが、難病を患っていて常に手足が震えているものの、元気に話して動いていた人がスイスに渡り、ベットの上で自ら致死薬が入った点滴のチューブを開いて実際に亡くなるまでが報道されたのが衝撃的でした。「ところで亡くなった後、遺体はどうするんだろう？」と思ったら、この女性の場合はスイスで散骨の手配もして臨んでいたのでした。
祖母と父が比較的闘病期間が長く（父はまさに其のパーキンソン病）、特に祖母に至っては寝たきり状態から何年も医学の力で生かされていただけの状況だったこともあり、以前から私は安楽死には肯定派ですが、番組内で放送された前述の日本人ともう1人の脊髄に損傷があるデンマーク人が何の苦しむこともなく安らかに眠った状態で亡くなったのには改めて好感を持ちました。BKGで全身麻酔を経験した私としては「あんな感じで何の意識もなく死ねるんだろうな」と思うと、痛みを伴うような不治の病で自分が寝たきりになった場合には、安楽死したいと思っていますよ。
私が生きている間に日本で安楽死が認められる可能性は限りなくゼロに近いとは思いますが（同性婚や夫婦別姓さえ認められていない国なのでw）、本当に生きているのが嫌になるような程苦痛な場合を除き、スイスまで行って死ぬパワーは其の時にはないでしょうね。
なお、スイスでは「自殺ほう助」が認められていると言っても、安易に死を選択しないように厳しい条件をクリアしなければならないのもまた事実で、自殺ほう助を受ける条件は団体によって若干異なるが、大まかには以下の通りとのこと。
・治る見込みのない病気
・耐え難い苦痛や障害がある
・健全な判断能力を有する
自殺ほう助以外に苦痛を取り除く方法がないこと、突発的な願望でないこと、第三者の影響を受けた決断でないことも考慮されるそうです。
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