August 10, 2020
レッドブル・ホンダ 今季初優勝
日本時間の昨夜22時10分から英国で開催されたF1第5戦『70周年記念GP（Emirates Formula 1 70th Anniversary Grand Prix）』決勝でレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが今季初勝利を挙げ、開幕からのメルセデスの連勝を4でストップさせたました。今年はコロナ禍で変則的な日程になっていて、”70周年記念GP”は先週のイギリスGP（Pirelli British Grand Prix）と同じシルバーストーン・サーキットで開催されましたが、同じコースを同じ周回するとはいえ、イギリスGPで優勝したハミルトンは最後の1周でタイヤがパンクしてギリギリ逃げ切っての優勝であり、ボッタスも残り3週でパンクして結果的に11位だったので、「勝機があるのでは？」と思って期待していたら正にビンゴでした！
なお、Number Webの「なぜレッドブル・ホンダは優勝できた？特別なレースを制した、その舞台裏。」という記事を読んでみると、イギリスGPでは最も硬いコンパウンドから3種類のタイヤが使用されたのに対して、”70周年記念”GPでは2番目に硬いコンパウンドから3種類のタイヤが持ち込まれたのが大きな要因とのこと。
そして先週より気温が3度高いコンディションでスタートすることになり、「今週のミディアムは先週のソフトだ」と考えたフェルスタッペンとレッドブル・ホンダは、レースのスタートタイヤとしてミディアムはあまり良くないと判断してハードでレースをスタートすることにしたのだそうです。
フェスルタッペンの前を走っていたメルセデスの2台はミディアムタイヤでスタートしていましたが、早々にタイヤにブリスターが発生しペースが落ち始め、13周目と14周目に相次いでピットインしてタイヤ交換。一方のフェルスタッペンはその約2倍の26周目までピットインを延ばして逆転に成功しました。
その後もフェルスタッペンとメルセデス勢の2台はお互いに2度のタイヤ交換を行うものの、ブリスターが出るのはメルセデスの方が圧倒的に早く、というかレッドブル・ホンダのクルマには殆どブリスターは出ず、最終的には2位のハミルトンに11秒の差をつけて余裕で優勝しました。途中、無線で「みんな、水分採れよ」なんて余裕のコメントもしてましたよ。そして同僚のアルボンも5位でフィニッシュ！
なお、『70周年記念GP（Emirates Formula 1 70th Anniversary Grand Prix）』という名称は、F1が世界選手権化された1950年に開幕戦だったのが、イギリスGPとして開催された此処シルバーストーン・サーキットだからであり、ホンダがシルバーストーンで勝利するのは1989年のマクラーレン・ホンダのアラン・プロスト以来31年ぶりだったとのこと。
また、8月5日は本田宗一郎さんの命日であり「その週末に勝利を上げることができたことは感慨深く、また大変うれしく思っています」との田辺テクニカルディレクターの言葉がありましたが、見えない力が背中を押してくれたのでしょうか（笑）。でも夏のレースは、タイヤに優しくないメルセデスに対してタイヤに優しいレッドブルにアドバンテージがありそうで、1週間後のスペインGPも期待しちゃいます。
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