February 23, 2018

最強の生産性革命 発刊記念セミナー

昨日は仕事が終わった後、森ビルオフィスライフのメルマガで「先着順30名ご招待」という告知があって、見事に申し込めた『ムーギー・キム×竹中平蔵「最強の生産性革命」刊行記念トークセッション』を拝聴して来ました。長年製造業に携わっていた私には、”生産性”とか”革命”って単語には関心が湧くのですが、小泉内閣時代の大臣でTVでもよくお見かけする竹中平蔵さんの生の姿を拝見できるのも魅力的だったからです。

ムーギー・キムさんは私は存じ上げていませんでしたが、慶應義塾大学時代に竹中さんのゼミを聴講していて、INSEAD(フランス、シンガポール、アブダビにキャンパスを持つビジネススクール・経営大学院)にてMBAを取得。その後、外資系金融機関の投資銀行部門やグローバル・コンサルティングファームにて数々の実績を残し、現在はシンガポールと東京を拠点にしつつ、INSEADの卒業生が世界中で設立するベンチャーに投資・支援をするINSEADERS VCの共同経営者です。グローバル金融・教育・キャリアに関する多様な講演・執筆活動でも活躍し、著書にベストセラー『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』『一流の育て方』『最強の働き方』など多数。そしてお母さんは、東洋経済オンラインの人生相談室で活躍中のミセス・パンプキン

セミナーはキムさんの講演の後、竹中さんとの対談で進められました。キムさんの講演は、主に『幸せな生産性の高め方 vs. 不幸な生産性向上』がテーマでしたが、堅苦しい語り方では無く、早口で面白おかしく喋べくり捲くっている感じでした。セミナー中にiPadでメモった内容を備忘録として以下に記しますが、長文ご容赦願います。

なお、本日のセミナーの竹中さんの纏めは、『歩こう! ブロッコリーを食べよう! 兼職を積極的にしよう!

1. 個人
・まずは健康であることが一番大事
・最高の健康法と習慣に関して日本を代表するドクター100人に尋き、その後、セカンドオピニオン、サードオピニオンも伺って得た結論
・健康の定義:37兆個ある人間の細胞に、健康で新鮮な血液を届けること
・血液は体重の8%。ペットボトル4本程度の量の血液が、約20秒で体内を一周する
・食べ物は口の中には数十秒しかいないが、お腹の中には18時間もいる
・腸の表面積は30平米。従って、口よりも腸が大事
・ドクター達から得た情報の結論:毎日1時間歩くこと。ブロッコリーやセロリを食べること

2. 組織
・若い人たちがすぐに辞めてしまうような会社は、時代遅れの組織制度やマインドセットになっている
・若くて優秀な人を引き留める人事制度が必要。グーグルのような逆三角形型の組織体系が望まれる
・上司は部下が自己実現しやすい環境を整える。上司は部下のモチベーションを高める
・上から目線で命令だけするのは、ガラパゴス上司
・毒上司を一人外すことによって、組織は活性化する

3. ビジネスモデル
・レッドオーシャン:業界の常識に従い、業界の競合環境に倣って同じようなことをするとで、マージンを落とす
・ブルーオーシャン:顧客が気にしていない部分を削ぎ落とす。価値のシフトをする
・マネタイズで成功しているメディアは日経新聞しかない。印刷なども含め、自前でリソースを抱えているところが多い
・ニュースピックスは何処がブルーオーシャンか?
 (1) 自前でニュースを持たない。アウトソースを活用
(2) 専門家によるコメントを付ける。ホリエモン、竹中さん等々
(3) 他の業界からの私見を持ってくる
(4) 記事はコモディティなので、会員をコミュニティとして囲い込む
(5) コメントをつけられるようにする。また、自分が認められているようなリコグニッシンの機会を作る

4. 本書『最強の生産性革命』のハイライト
・時代遅れの制度やルールに気付き、縛られない生き方を導く


対談:
健康の話
・キムさんの健康の秘訣:グローバルウォーク、グローバルどんぶり、グローバルジュース
・世界の5大健康食品:納豆、キムチ、ヨーグルト、豆腐、レンズ豆
・ある歳から生活習慣病に関する数値が上がってくる。
・竹中さんはライザップのアドバイザーとして試し、4週間で4kg痩せた。そしてもう立証できたので止めた
・キッコーマンの茂木会長は現在83歳。毎日30分早歩きで歩くことを68歳から始めた
・”アンチエージング”というより”ポジティブエージング”と呼ぼう
・階段を見るたびに「これは糖尿病や生活習慣病を防ぐチャンスだ!」と思うことにしている

時代遅れの組織
・働き方改革フォーラムに参加していたDeNAの人の言葉。一度で良いから転職して下さい
・世間では、転職したいと思っても最後で一歩を踏み出せない
・世界三大物知らずの、親、先生、上司に効くからダメ
・日本=終身雇用のイメージがあるが、実は、終身雇用で働いている人は日本には18%くらいしかない
・実は、若い人ほど「良い大学に入って、良い会社に入りたい」と思っている
・東京大学は、単に東京にある大学
・官僚はゴリゴリの終身雇用。出戻り出来なかったり、内部で異動も少ない
・出世に関して生え抜きが優遇される傾向にあるのが変わっていない
・トップが外部から来るとと、生え抜き優遇主義は無くなる
・欧米では5億くらいの調査費を使って、世界中から次のトップを選ぶ
・日本の企業は、トップをどうやって選んで継承するかの議論が未だされていない
・諸外国に比べてスタートアップが進んでいない一方で、潰れる会社も少ない
・日本の経営者は「俺の代で切りたくない」という思いが強すぎる。先代の社長とOB会などで会うと気不味い
・コーポレートガバナンス強化に関して、経団連が頑なに反対している
・江戸時代の商人道から、「商人は出過ぎてはいけない。先代から預かったものを次に引き継ぐんだ」程度の考えになっている
・本人が希望して米国のグーグル本社に転勤になった日本人のマネージャー。中間職なのに年収5,000万
・グーグルでは上司から仕事を指示されたことがない、自分から遣りたいことを提案する
・上司は、部下が自分の中から仕事が湧くように仕向ける。自分で決めているという実感を持たせる

第四次産業革命
・今の欧米で成功している先端企業のアイデアは、かなりの部分が日本で生み出されている。上司に提案して止められ、諸外国に出し抜かれている
・部下が上司を変えた良い事例は? 日本だと部下が辞めさせられるような状況に陥ることが多い
・ある会社の評価制度。課長が部下を評価し内容を公開する。異論や議論が必要な場合、部長が部下と課長との議論を聴く
・生産性を上げるために個々人が出来ることのきっかけは、兼業を認めること。インディペンデントコントラクター
・転職はできないけど兼職は出来るはず。将来の進む道にプラスになる
・会社は兼職を認めるべきだが、経団連会長は反対意見
・兼業を認めない背景:一定の規模の企業は就業規則が必要。その昔、参考とされたモデル就業規則に「原則的に兼業を認めない」という表記があり、皆が其れを当たり前だと思ってしまった

ダボス会議のジャパンセッション
・安倍レガシー、安倍さんの功績は?:景気回復は10年続いている、その比率は相対的に見ると日本は大きい
・この5年間でインバウンドは4倍
・但し、今を良くすることだけを遣っていて、未来をよくする為のことはしていない
・未来を良くするために必要な、移民政策、社会保障政策、個人認証は遅れている。マイナンバーは20人に1人くらいしか持っていない
・2025年には団塊の世代全員が後期高齢者。介護難民問題になる
・今の内閣でバラマキを遣り過ぎているので、次に首相は大変
・リーダーの大事な仕事、次の後継者を示すことだが、今はいない(でも、竹中さんは心配していない)
・首相になってから大化けする人がいる。風見鶏と言われた中曽根さん。変人を言われた小泉さん

働き方改革絵ブーム
・本来やるべきことは、自由で多様な働き方と、自由で多様な雇用の仕方
・今は労働時間の削減だけを議論している。単純に労働時間を10%落としたら、GDPも10%落ちる
・70年変わらなかった労働基準法を変えようとしているのは評価できる
・学歴、収入などで格差社会が広がると、働き方改革のステージまで上がれない人が出て来るのでは
・非正規の人の差別をやめよう。頑張らなくて胡座をかいているだけの人を辞めさせよう
・お金が無い人でも教育出来るようにしよう。シンガポールの大学などは、大学がお金を払ってでも来て欲しいと思う人を募る
・今はお金を持っていない若い人がお金を持っている高齢者を支えているが、お金を持っている高齢者がお金を持っていない高齢者を支えるようにしよう
・世界中で広がっている格差の解消に関して、長期的には教育、短期的には所得の再配分。ベーシックインカムを導入すべき
・日本は、我慢強いことが不利になっているのでは? 我慢してでも最後までやることが美徳になっている
・キムさんの留学中、お母さんのミセスパンプキンが隣に家を借り、人を招待して料理を作るのが好きだった。毎回10人呼んで10回やった。人脈が広がった


23:57:00 | tom | comments(0) | TrackBacks