November 19, 2022
ジョブズが語った｢デザイン｣という概念の本質
この1週間くらいはずっと旅行ネタが続いていたので、今日は東洋経済オンラインのメルマガの中から自己啓発用にしたためておいた『ジョブズが語った｢デザイン｣という概念の本質』という11/5に配信された記事を、備忘録も兼ねて記します。タイトルの直下にあるサブタイトルを繋げると『｢デザイン｣という概念の本質は、見た目ではなく｢深く掘り下げてみると実は機能｣』というような感じになりますが、日本語の”設計”を英語にすると”Design（デザイン）”になります。でも日本語の”デザイン”って、外観的な”見た目”のイメージが強いですよね。
”デザイナー”からは”設計者”という言葉は思い浮かばず、ファッションなどの外観的なデザインをする人のことを思い受かべちゃいますが、英語ではそんなファンション系の人も工業製品を設計する人も”Designer（デザイナー）”です。もっとも、記事内で紹介された後半の生声の冒頭に「デザインっていうのは面白い言葉だ。」で始まるのがあるので、もしかしたら英語でも”見た目”と考えている人が少なくないのかも知れません。
今回の記事は、私が尊敬する人の一人であるスティーブ・ジョブズが社内文書やインタビューなどで自ら語った言葉、「生声」を収録したジョージ・ビーム氏の新刊『スティーブ・ジョブズの生声』から、Apple創業後、初代Macintosh発売に向けて同僚を奮い立たせた言葉、その後Apple社を追われ、自らの道を模索していた際の言葉を一部抜粋・再構成して紹介された内容です。長くなるので全「生声」は記事のサイトを見ていただくとして、私が備忘録として書き留めておきたい生声のみ日記に記します。
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我々は自らのビジョンに賭けている。そのほうが、どこかの後追い製品をつくるよりいい。そういうのは他の会社に任せるよ。我々は常に次の夢を追いかけているんだ。
（Apple「初代Macintoshコンピュータ」発表イベント：1984年1月24日）
アーティストとして創造的な人生を送りたいなら、過去を振り返りすぎてはいけない。これまで自分が何をしてきたとしても、どんな人間であったとしても、そのすべてを受け入れ、捨て去る勇気がなければならない。
（Playboy誌：1985年2月）
墓場の中で一番の金持ちになったところで意味はない。夜、眠りにつく時、我々は素晴らしいことを言えること。それが重要だ。
（ウォール・ストリート・ジャーナル紙：1993年5月25日）
アーティストの才能というのは、身の回りにある物事の本質を見抜く力のことだと思う。そういう洞察力を持った人は、誰もやったことのない方法で物事を組み合わせ、それを洞察力のない人にも分かる方法で表現できるんだ。
（スミソニアン協会「Oral and Video Histories」：1995年4月20日）
成功する起業家とそうでない起業家を分けるものは何か。約半分は真の忍耐力を持っているかどうかだ。（中略）強い情熱がなければ生き残れない。途中であきらめてしまうだろう。だから、アイデアでも課題でも、正したいことでも、何か自分が熱くなれるものを持たないとだめなんだ。そうじゃなきゃ、最後まで耐え抜くことなんてできない。
（スミソニアン協会「Oral and Video Histories」：1995年4月20日）
デザインっていうのは面白い言葉だ。見た目のことだと考えている人もいるが、もっと深く掘り下げてみると実は機能のことなんだ。Macのデザインとは「どう見えるか」ではない。部分的にはそうとも言えるが、本質的には「どう機能するか」ってことなんだよ。本当に素晴らしいデザインをつくるにはこれがわかっていないとだめだ。心底から理解しなければならない。何かを徹底的に理解し、かみ砕くには情熱を傾ける必要がある。すぐ鵜呑みにするのとはわけが違うんだ。ほとんどの人がこういうことに時間をかけていない。
（WIRED』誌：1996年2月）
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記事で紹介された最初の「生声」の冒頭に「初代Macintoshケースの金型にサインを刻んだ、47名のMacチームメンバー」って出てきますが、千葉県某所にあるS社関連の工場で初めてMacに触れてトップケースを開いて中を見たら、ホント、多くの人のサインが刻まれていて驚いたことを思い出しましたよ！こんなセンス、当時の日本企業には無かったと思うので、メチャクチャ感動した記憶があります。
その生声には「アーティストは、自分の作品にサインをするものだ。」と続きますが、設計者だけでなく工業製品の開発メンバーを”アーティスト”と表現したのは、開発チームに敬意を表する良い言葉だと思いました。そしてそのアーティストたちから生み出された工業製品は”アート”、芸術作品と言えますよね。
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